贈与のすすめ
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昨年12月に政府は令和5年度の補正予算を閣議決定しました。事業承継やDX関連、エネルギー対策など環境に関連するものなど新たに追加された様々な事業案の中で、人材不足解消につながるものとして注目されているのが「中小企業省力化投資補助事業」です。
これまで政府は中小企業等に対して「ものづくり補助金」や「IT導入補助金」、「事業再構築補助金」など様々な支援制度を設けてきましたが、人手不足解消を主目的とする補助金はありませんでした。
そこで、中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするために、人手不足に悩む中小企業等に対して、省力化投資を支援しようと、中小企業等事業再構築促進事業を再編する形で「中小企業省力化投資補助事業」を制度化することとしました。予算規模は1,000億円の予定です。
1.省力化投資補助枠(カタログ型)について
令和5年度補正予算の事業概要について、経済産業省が公表した情報では「カタログ型」という申請方式を公表しています。申請したい企業は、IoTやロボットなどの人手不足解消に効果がある製品が掲載された「カタログ」を見て導入したい製品を選択する方式となっています。
2.カタログに掲載される製品とは?
現在ではカタログに関する情報は公表されていませんが、経済産業省が公表した資料では自動掃除ロボットや自動配膳ロボットが掲載されています。このことから、ロボットやシステム系がカタログに掲載されることになるのではないかと考えられます。
この他にも業種別に以下のようなものがカタログに掲載される可能性があります。
●製造業
・産業用ロボット、生産管理システム等
●飲食/サービス業
・自動受付ロボット、自動配膳ロボット、自動掃除ロボット等
●農業
・自動コンバイン、農作物の自動生産管理システム等
●建設業
・工業用ロボット、測量ドローン等
●運送業
・配送管理システム等
3.補助金額の具体的な計算例
例:A社:従業員20名、賃上げ要件達成済、1,500万円の産業用ロボットを購入した場合
1,500万円×50%=750万円
通常であれば従業員20名の場合の補助上限額は500万円ですが、A社は従業員の賃上げ要件を達成していることから、補助上限額が500万円から750万円に引き上げられるため、今回の事例では1,500万円の支出の内、750万円が補助されることになります。
おわりに
中小企業省力化投資補助事業は令和5年度の補正予算で初めて公表された事業になりますので、具体的な応募要項、カタログの詳細、賃上げ要件の詳細は現在のところ公表されていません。人手不足が深刻な問題となっている昨今において、地方では人材を確保すること自体が難しい問題となっている中で、中小企業省力化投資補助事業は人手不足の解消だけでなく、IoTやロボットなどの導入により企業の生産性を高めることが可能になります。
弊社では中小企業省力化投資補助事業だけでなく、様々な補助金の申請代行も承っているほか、弊社グループの株式会社ZERO ONEでは、DXコンサルティングやBPO(アウトソーシング)によって、お客様のバックオフィス業務の効率化や人材不足解消の支援を承っています。
お困りの際はCROSSROADグループにお気軽にお問い合わせください。
参考資料:①経済産業省公式サイト 令和5年度補正予算の事業概要(P13)
②内閣府公式サイト 「総合経済対策 政策ファイル(P7)