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【令和3年度地域別最低賃金額の目安について】
第61回中央最低賃金審議会で、今年の地域別最低賃金額改定の目安についての答申が取りまとめられました。
最低賃金は企業が労働者に支払わなければならない最低限の時給で、違反すると企業には罰則の規定があります。現在の全国平均は902円となっており、国の審議会(中央最低賃金審議会)が目安を決め、この目安をもとに各都道府県の審議会(地方最低賃金審議会)が実際の最低賃金を決めることになります。新たな最低賃金は10月ごろより、各都道府県別に適用されます。
【最低賃金額改定答申のポイント】
令和3年度の最低賃金額が全国平均で28円を目安に引き上げられ、時給930円とすることになります。
中央最低賃金審議会は、都道府県を物価や経済状況に応じて4つのランクごとに目安を示してきましたが、今回は全てランクで引き上げ額が28円となりました。
目安通りに最低賃金額が改定されれば、現在の最高額である東京は1,013円から1,041円となり、最低額の秋田、島根、鳥取、高知、大分、佐賀、沖縄は792円から820円となり、全都道府県にて800円を超えることになります。
今年度の目安として示された引き上げ額(全国平均で28円)は、昭和53年度の目安制度が始まって以降で最高額となります。
【企業の負担軽減対策】
政府は、最低賃金の引き上げに向けて、企業の負担軽減策を講じる予定です。
1. 雇用調整助成金の対応
① 12月まで特に業況の厳しい企業への配慮を継続
② 休業規模要件の特例的な緩和
2. 事業再構築補助金の運用改善
① 業況が厳しく、最低賃金の引上げの影響を受ける中小企業を対象にした特別枠を設定し、補助率をかさ上げ。
② 多くの従業員を雇用しているため、賃金引上げの影響を大きく受ける中小企業の投資ニーズに対応するため、通常枠についても、従業員数に応じて補助上限額を見直し。
③ 併せて、運用の見直し(新規性要件の見直し等)も検討。
※内閣府「第11回経済財政諮問会議」会議資料より
最低賃金については、感染症下でも最低賃金を引き上げてきた諸外国の取り組みも参考にして、地域間格差にも配慮しながら、より早期に全国平均を1,000円とすることを目指すとした政府の方向性が示されています。
今後の企業の賃金制度等の見直しや企業の負担軽減対策としての助成金・補助金の申請についてのご相談は、
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