海外子会社への「身内価格」が招く悲劇:移転価格の算定手法と「寄附金認定」の罠
海外進出を果たし、現地子会社と取引を始める際、「子会社はまだ立ち上げで赤字だから、当面は利益を乗せずに原価で卸そう」と考える経営者は少なくありません。しかし、この「身内への配慮」が、国際税務では多額の追徴税額につながる可能性があります。今回は、海外子会社との適正な取引価格の算定方法(代表的な4手法)と、価格設定を誤った場合に生じ得る「寄附金認定による二重課税」のリスクについて解説します。
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海外進出を果たし、現地子会社と取引を始める際、「子会社はまだ立ち上げで赤字だから、当面は利益を乗せずに原価で卸そう」と考える経営者は少なくありません。しかし、この「身内への配慮」が、国際税務では多額の追徴税額につながる可能性があります。今回は、海外子会社との適正な取引価格の算定方法(代表的な4手法)と、価格設定を誤った場合に生じ得る「寄附金認定による二重課税」のリスクについて解説します。
詳細を見る低金利環境の定着や為替の影響などを背景に、非居住者や外国法人(以下「非居住者等」という。)による国内不動産の取得が注目を集めています。国土交通省が実施した実態調査によると、2025年1~6月における非居住者等の新築マンション取得割合は、東京都心6区で7.5%、大阪市で4.3%と、都市部において一定の存在感を示す水準にあります。こうした状況を受け、国税庁も、非居住者等からの不動産取得・賃借に係る源泉徴収についてリーフレットを公表し、注意喚起を行っています。
詳細を見るグループ会社間の経営指導料やロイヤリティについて、請求書に金額しか記載していないケースはないでしょうか。令和8年度税制改正で創設された「関連者間取引に係る書類の整理保存の特例」により、対価の明細や計算方法が分かる書類の保存が求められます。特に、グループ会社間で経営指導料、システム利用料、ロイヤリティ、業務委託料などを授受している企業は、既存の契約書や請求書で「計算方法」が説明できるか、一度確認しておくことが必要となります。
「取引先に請求書を送っているのに、いつまでも入金がない」――そんな売掛金を抱えたとき、「もう回収できないのだから損金にしたい」と考えるのは自然です。しかし税務上は、「回収できそうにない」という理由だけで、すぐに貸倒損失として認められるわけではありません。今回は、税法上の根拠と最高裁判例を踏まえ、売掛金がいつ損金にできるのかを解説します。
詳細を見る少子高齢化が進むなか、「終活」や相続対策への関心が年々高まっています。その備えの中心となるのが「遺言書」です。最近では、スマートフォンやパソコンで作成できる「デジタル遺言」の導入に向けた法整備が進むなど、遺言制度も大きく変わろうとしています。また、亡くなった後だけでなく、ご自身の判断能力が低下したときに備える仕組みとして「家族信託」も注目を集めています。
本コラムでは、遺言書の基本から、注目されるデジタル遺言、そして家族信託まで、相続対策に欠かせない3つの仕組みを解説します。